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薬をちゃんと飲んでもらうには...Kさんの事例を通して

Kさんは60才台前半の男性。多発性脳梗塞の後遺症か、認知面に支障があり、「今日は何日だっけ?」「俺の家はどっちだっけ?」といった状況で、抗凝固剤や向精神薬も処方されていましたが、窓口でのやり取りではお薬がきちんと飲めているか定かではありませんでした。

また、お一人暮らしのためか、不安感も非常に強く、昼夜問わず病院や当薬局を訪れ、様々な訴えをされていました。

このままでは、治療も生活もままならないと、主治医の先生や病院のMSWさんなどとも連携して、どうしたらちゃんと治療が継続できるかを検討しました。

kumamon_calendar.jpgまず1ヶ月単位の診察・処方ではとても無理だということで、主治医の先生が1週間2週間という間隔で予約を入れてくれることになりました。お薬もその分ずつ処方されるのですが、市販の縦が曜日、横が朝昼晩というような投薬カレンダーではご本人も自身がないということで、写真のような縦一列のカレンダーを作り、受診時にはこのカレンダーを持ってきてもらうようにしました。結果、ほとんど間違いなくお薬が飲めるようになり、ご本人も安心されたようでした。

しかし、本当に安心して生活、治療を続けて行くには、見守りができる様な体制が必要だと、行政も巻き込んで、施設に入られることになりました。

薬はきちんと飲んでこそのものです。ただ調剤してお渡しするだけではそれができない患者さんもいる、ちゃんと飲んでもらうための工夫や対応も薬剤師、薬局の責務だとあらためて痛感した一例でした。

By OM

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